2014年8月8日金曜日

キロクの断片のきおく 008

満を持して登場の、ツタンカーメン展(昭和40年)の記事紹介。いくつもあったのですが、個人的に一番ヒットしたのはこの記事です。

朝日新聞 昭和40年12月14日
「食堂も大繁盛」とあります。そりゃそうでしょ、40日間で約59万人も入った展覧会ですからね、食堂もさぞかし儲かったでしょ。

と記事をよく見れば、なんとお向かい福岡市民会館の食堂だとか。文化会館にも食堂はあったんですけど、全然入りきらなかったんでしょう。

いまも市民会館に芝居やコンサートを観に来られた方が開場までケンビの1階でくつろいだりトイレで大行列をつくったり(笑)されているのと変わらず、昔からお向かい同士で支え合っていたわけです。

カレーと丼ものがよく出たそうで、食堂の「上田さん」のコメントが秀逸。「美術展のお客さんなのではじめはかなり高いものが売れるという心づもりでしたが、ツタンカーメン展はどうやら庶民の展覧会ですね」と。

かくして最終日の1月15日も「庶民」は入場前の大行列。

朝日新聞 昭和41年1月15日
ありえない眺めですね。